ノミ・ダニ予防について

ノミについて

ノミ・ダニ予防

ワンちゃんやネコちゃんの背中に黒い粒が付いている。。。
一度その粒を濡れたティッシュの上で潰してみてください。もし赤いものがにじんだらそれはノミの糞の可能性が高いです。
ノミが血を吸ってお腹いっぱいになった後、血を含んだ糞をするのでそのような見え方をするのです。
ノミの糞があるということは、ノミが血を吸って産卵して数を増やそうとしているということです。
ノミは13℃以上の環境で活発に産卵し数を増やすので、冬でも室内で増えていることがあります。
1匹のメスが生涯に約2000個の卵を産み、1匹のノミを見つけたら50倍以上の卵、幼虫、さなぎがいると考えられます

寄生された犬、猫はかなりの痒みを感じ、ボリボリ身体を掻いていると思います。
また、ノミは痒みを引き起こすだけではなく、細菌やお腹の寄生虫をつれてくることもあります。
一度ノミを見つけたら環境中のノミが全滅するまで半年ほどかかりますので、家の子全員が半年以上は駆虫をするようにしましょう。

ノミによって起こる病気

ノミアレルギー性皮膚炎 吸血により、その唾液成分が体内に入ることで、アレルギー反応がおこり、激しい痒みや湿疹、脱毛などを伴う皮膚炎を示すようになります。寝ることもできないくらい痒がってしまう子もいます。
ノミアレルギーで痒がっている子でも約1/3でノミが発見されないので、試験的に駆虫を行う必要があります。
サナダムシ(瓜実条虫) ノミの幼虫がサナダムシの卵を食べ、その体内で発育します。成虫になったノミを犬や猫がグルーミングなどで食べてしまうことにより、小腸に寄生し、下痢や嘔吐の原因になります。
動物の便に白色のごま粒のようなものが見られたら、それはサナダムシの片節(卵が詰まったサナダムシのかけら)である可能性があります
猫ひっかき病 バルトネラという菌によっておこる病気で、感染猫からほかの猫にノミが媒介します。猫には症状は出ませんが、感染した猫に人間が引っかかれたり、噛まれたりすると、リンパ節がはれて、数か月続く発熱や頭痛を起こすことがあります。

マダニについて

ノミ・ダニ予防

「かさぶたができているので診てください。」と来院した子を診てみると、かさぶたの様に見えていたものが吸血したマダニだったということがよくあります。
マダニは草むらに住んでおり、動物の血を吸って繁殖します。
この時、自分の身体の100倍くらいの血を吸うので、膨張してかさぶたの様に見えたのです。
この吸血により、犬、猫の貧血を引き起こしたり、様々な寄生虫、ウイルスを媒介したりします。
人にうつる病気を持ってくることもあるため、注意が必要です。三木市周辺でもダニは多く生息し、もらってくる子がいます。
もしマダニを見つけたら、無理に引っ張って取ろうとせずにすぐに病院にご相談ください。
無理にマダニを取ってしまうと、マダニの中の病原体を体の中に注入してしまったり、頭の部分が皮膚に残ってしまうことがあります。

マダニによって起こる病気

犬バベシア症 バベシア原虫が赤血球に寄生、破壊することにより、貧血、発熱、食欲不振や黄疸などがみられ、致死率も高い恐ろしい病気です。
マダニの吸血から48時間以降で感染のリスクが高くなるので、しっかりマダニを予防することや、早期の駆虫を行うことが大切です。
猫ヘモバルトネラ症 猫の赤血球表面に寄生するヘモバルトネラというリケッチアが原因となり、貧血、発熱、元気消失などの症状が見られます。
ライム病 マダニからペットや人にも感染し、犬では主に神経症状、発熱、食欲不振などの症状が、人では皮膚症状や神経症状、関節炎などの症状が見られます。
重症熱性血小板
減少症候群(SFTS)
マダニを介してウイルスが人に感染しする可能性が示唆されています。6日~2週間の潜伏期間を経て、発熱、倦怠感、消化器症状、出血などの症状がみられます。致死率10~30%と非常に怖い病気です。

ノミダニ予防方法

月に1回ノミダニ予防薬を飲むか背中につけるかで予防できます。
上田動物病院では美味しいジャーキータイプや背中につけるスポットタイプの予防薬をご用意しております。
その子の体調や生活習慣に応じて最適な薬を選びましょう。
詳しくは獣医師にお尋ねください。